ひどいキッチンの油汚れの原状回復費用はどちらが負担するか？
退去立ち合いに行くと、たまにびっくりすることがあります。
キッチンの油汚れがひどすぎる現場があるんです。
たぶん、掃除したことないんでしょう。
貸主としても、次の募集のためにハウスクリーニング費用は必要経費として覚悟していますが、あまりに汚いと業者さんに追加料金を請求されます。
特に単身の入居者は、汚い傾向があります。
「仕事が忙しくてくたくたで、掃除どころではない！」
気持ちはわかりますが、借主には借りた部屋を良好に管理維持していく責任があるので、常識を外れた使い方や汚れは元通りにしてもらうことになります。
「家賃だけ払っていればそれでいい！」とはいきません。
そうです。善管注意義務違反ですね。
清掃費用は、借主負担の可能性が高いと国交省のガイドラインにも記載されています。
「ガスコンロ置き場、換気扇等の油汚れ、すす （考え方）使用期間中に、その清掃・手
入れを怠った結果汚損が生じた場合は、賃借人の善管注意義務違反に該当すると判断されることが多いと考えられる。」
借主が入居して掃き掃除・拭き掃除・水回り清掃・換気扇レンジ回りの油汚れを落とすことは当然であると言っています。
掃除は当然するものだと。
忙しいは言い訳にならないのです。
ただし、新品のようにピカピカに掃除して戻せと言うことではありません。
普通に清掃しておけば清掃費用を請求されることはありません。
経年劣化による多少の傷や汚れは借主負担にはなりません。
ここはとても微妙なところですが、なかなか数値にして示すことが出来ないので話し合いで解決するしかありません。
お互いに写真を撮っておくのがいいでしょう。
貸主の対策としては、契約時に退去時のハウスクリーニング費用を借主負担とする特約を入れておく方法もあります。
ただし費用があまりにも高額であると、無効になることもあるので注意してください。
まとめ
通常の清掃を怠った入居者には、清掃費用を請求出来る可能性が高いです。
退去時にトラブルにならないよう契約書に、通常使用を超えるキッチンの油汚れや水回りのカビなどの除去費用は借主負担となります。
と記載するか、予めハウスクリーニング費用を特約で設定しておくのがいいでしょう。
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