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不動産売却のダイヤモンドコンサルティング
土地と建物の価格の分け方
不動産を購入するときは、売買契約書を結びます。
金額や取引の条件などを、たくさんのことが記載されています。
自分が住むための家であれば、あまり関係ないのですが、不動産投資をされている方には、大切なことがあります。
それは、土地と建物の価格の分け方です。
例えば、1億円の賃貸マンションを中古で売買した場合、契約書には土地建物の総額で1億円と記載されていることが多いです。
これだと、土地がいくらで建物がいくらか、わかりませんね。
不動産投資家は、建物を減価償却して節税をするので、わからないと困ってしまいます。
この 土地と建物の価格の分け方について、わかりやすく解説していきます。
①固定資産税評価額による方法
まず最初の方法は、土地と建物の固定資産税評価額での按分です。
例えば、売買契約書の金額が総額で1億円とします。
この土地の固定資産税評価額が2,000万円で、建物の固定資産税評価額が3,000万円とします。
すると、固定資産税評価額の総額は5,000万円となります。
これを売買金額の1億円で按分すると、土地は、1億円×(2,000万円/5,000万円)=4,000万円
建物は、1億円×(3,000万円/5,000万円)=6,000万円
分け方は、土地が4,000万円と建物6,000万円となります。
ちなみに、固定資産税評価額は、毎年4月に送られてくる納付書に記載されていますので、ご自身で確認してみて下さい。
②標準建築価格による方法
次に標準建築価格による按分です。
標準建築価格とは、国税庁が公表している1㎡あたりの構造・年数別の建築価格により計算し建物価格を計算します。
例えば、平成24年に新築の鉄筋コンクリート造の建物は、1㎡あたり193,900円ですから、延べ床面積が500㎡の建物の新築時の取得価格は、193,900円×500㎡=96,950,000円となります。
この建物価格9,695万円から10年分減価償却をした金額が取得価格と言うことになります。
減価償却は、9,695万円×0.022(定額法償却率)×10年=2133万円
9,695万円ー2,133万円=7,562万円で建物の金額は7,562万円、1億円ー7,562万円=2,438万円で土地の金額は2,438万円と言うことになります。
③不動産鑑定士による方法
最後は、不動産の専門家による評価方法です。
不動産評価を専門に行なっている、不動産鑑定士に土地と建物の計算を出してもらいます。
ただし、不動産鑑定は高額は費用がかかると言うデメリットがあります。
【まとめ】
同じ1億円の不動産でも、固定資産税評価額と標準建築価格の按分の方法で建物価格が違ってきます。
買主側から見れば、建物価格が多いほど減価償却も多くなるので、ここは重要なポイントです。
ただし、売主または買主のどちらかに、極端に偏った分け方には注意して下さい。
専門家に相談して、適切にすすめるようにして下さい。
この記事は宅地建物取引士のダイヤモンドコンサルティング石田敦也が作成しました。
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