分譲マンションに小規模宅地の特例は使えるか

結論から言うと、分譲マンションに小規模宅地の特例は使えます。一戸建などの土地だけでなく、分譲マンションの敷地権でも特例が適用されます。

小規模宅地の特例について、誰にでもわかりやすく説明していきます。

まず小規模宅地の特例とはどんな制度でしょうか。

小規模宅地の特例は、亡くなられた方が住んでいた住居や会社の土地などを相続した時に、最大８０％OFFの評価が受けられる相続税の特例です。

なんと、８０％も減額されるのでとても有利な特例なんです。

ただこの分譲マンションに小規模宅地の特例は使えるかを知らない方も多いです。

では、もう少し詳しく見ていきましょう。

分譲マンションを購入すると敷地の利用権（敷地権）も一緒についてきます。

４月に送られてくる固定資産税の納付書の１ページ目土地部分に記載されていますね。

ここで注意しておくことは、分譲マンションの敷地は住んでいる人全員のもので、各個人には持分が分け与えてあると言うことです。

この持分は、権利証や登記識別情報に記載されています。

これをもとに計算をしていきます。

例えば、分譲マンション全体の土地面積が10,000㎡で持分が500分の１であれば、

10,000㎡➗500🟰20㎡、つまりあなたの持分は20㎡と言うことになります。

この20㎡の敷地権に対して、相続税小規模宅地の特例が適用になります。

そして分譲マンションの用途により減額率が異なってきます。

亡くなった方が住んでいた分譲マンションを配偶者や同居親族が相続する、これらがいない場合は自宅を所有しない親族等が相続した場合も一定の要件を満たすと適用可能です。

（敷地権の３３０㎡まで）

亡くなられた方が賃貸で貸していた分譲マンションを相続保有し事業を継続する。

（敷地権の200㎡まで）

※この他にも要件がありますので、詳しくは税理士等に確認をして下さい。

亡くなられた方が住んでいた土地や貸し付けていた土地を相続した場合に、土地の評価額が８０％、５０％減額される小規模宅地の特例が分譲マンションの敷地権にも適用されるとこを理解頂けましたか。

親が分譲マンションに住んでいる貸している方は、将来に利用を考えておいて下さい。

ただし、特例を適用しない一般的な分譲マンションの評価については、2024年1月1日から実勢価格の概ね６割とするタワマン節税対策が取られています。

分譲マンションを相続されて、今後の手続きや不動産名義変更でお困りの方は、お気軽にご相談下さい。

この記事は宅地建物取引士のダイヤモンドコンサルティング石田敦也が作成しました。

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